ブリッジ
Bridgeブリッジとは?
ブリッジは入れ歯やインプラントと並び、欠損歯の治療で広く用いられる方法です。「ブリッジ(橋)」の名の通り、治療箇所の両隣にある歯を支持として人工歯を被せるように装着します。主に失った歯の本数が少ない場合に選択する方法で、しっかりと固定するため使用時の違和感が少なく、外科手術も必要ないため治療自体は比較的シンプルです。保険適用も可能なため患者様への負担が少ない治療方法と言えますが、治療箇所の両隣に歯が残っている必要があり、その歯を削る必要がある点には注意が必要です。
Bridge他の治療方法との比較
欠損歯治療の方法としては、ブリッジ以外にも様々な選択肢があります。入れ歯のほか、最近ではインプラントを選ばれる方も増えてきました。とくにインプラントのメリットが強調される傾向にありますが、インプラントも決して万能というわけではありません。治療方法ごとにメリット・デメリットがありますので、医師とよく相談したうえで、適切な治療方法を選ぶようにしましょう。
当院ではブリッジ・入れ歯での欠損歯治療に対応しておりますが、参考としてインプラントを含めたそれぞれの特徴を以下でご説明します。
ブリッジ
治療箇所の両隣にある天然歯を土台として、橋(ブリッジ)をかけるように人工歯を装着する方法です。違和感が少なく保険適用も可能ですが、土台となる歯の健康を損ねるリスクがあります。
メリット
- 装着時の違和感が少ない
- 保険適用による安価な治療が可能
- 天然歯に比較的近い使用感
- 手術の必要がない
など
デメリット
- 残った歯の健康を損ねる可能性がある
- 適応できる箇所に限りがある(治療箇所の両隣に歯が必要)
- 入れ歯と比べ修理が難しい
など
入れ歯
床(しょう)と呼ばれる土台に人工歯を取り付けた装置を装着する方法で、欠損歯治療とは長い歴史のある治療方法です。他の治療方法と違って取り外しが可能で、こまめな洗浄が必要です。
(※入れ歯について詳しくはこちら→リンク「16.入れ歯」)
メリット
- 治療が比較的短期間で済む
- 保険適用による安価な治療が可能
- 1つの入れ歯で複数本の歯の欠損に対応可能
- 目立ちにくい入れ歯もある(自費の入れ歯)
など
デメリット
- 食べかすが残りやすい
- 硬いものが食べにくい
- 見た目が目立つ(保険の入れ歯)
- 日常的に手入れが必要
など
インプラント
インプラント体と呼ばれる人工歯根を顎の骨に直接埋め込み、そこに人工歯を装着する方法です。天然歯に近い見た目と使用感を実現できますが、自費診療による外科手術が必要です。
メリット
- 天然歯に近い使用感と見た目
- 会話や食事を妨げない
- 装着時の違和感がほとんどない
- 残った健康な歯が影響を受けない
など
デメリット
- 外科手術が必要
- 自費診療になる(治療費が比較的高額になる)
- 症例によっては適用できない
- 十分な顎の骨がないと治療できない
など
Bridge当院で取り扱うブリッジ
入れ歯と同様、ブリッジの素材にもいくつか種類があります。治療部位によっても適切な素材が異なるので、以下を参考にしてください。なお、自費で作れるブリッジは、保険適用のものと比べて機能性と審美性を高めることができます。患者様のご希望をおうかがいしたうえで治療を進めますので、気になることがあればお気軽にご相談ください。
オールセラミック※自費のブリッジ
天然歯に近い質感のセラミックで作ったブリッジで、自然な仕上がりが特徴です。金属を使用しないため、金属アレルギーの方でも問題なく使用できます。
メリット
- 色合いが天然歯に近い
- 変色に強い
- 金属アレルギーのリスクがない
など
デメリット
- 保険適用外
- 強い衝撃で割れる可能性がある
など
ジルコニア
ジルコニアはセラミックの一種で、人工ダイヤモンドとして使われるほど高い強度を有した素材です。突発的な衝撃にも強いためどの部位のブリッジでも使用できますが、オールセラミックと比べるとやや審美性に劣ります。
メリット
- 高い強度がある(奥歯など強い力がかかる部位にも使える)
- 汚れが付きにくい
- 着色・変色のリスクが少ない
- 金属アレルギーの方も使える
など
デメリット
- 保険適用外
- オールセラミックに比べるとやや審美性に劣る
など
メタルボンド
ブリッジの内部を金属で作り、その周りをセラミックで覆ったものです。強度と審美性を兼ね備えており、色合いも細かく調整できます。内側の金属を貴金属に変えることで、金属アレルギーのリスクも軽減することができます。
メリット
- 自然な色合いにできる
- 高い耐久性がある
- 着色・変色に強い
- ほとんどの部位に適用できる
など
デメリット
- 保険適用ができない
- 角度によっては金属が見える
- 金属アレルギーのリスクがある(※内側を貴金属にすることでリスクを軽減できます)
など
レジン(歯科用プラスチック)※保険のブリッジ
レジン(歯科用プラスチック)で作ったブリッジにはある程度の白さがあるため目立ちにくいのが特徴です。保険の場合は前歯から糸切り歯(犬歯)までの範囲にレジンを使用することができます。
メリット
- 白色なため目立ちにくい
- 金属の溶けだしによる歯肉の着色のリスクがない
- 保険適用による安価な治療が可能
など
デメリット
- 着色・変色のリスクがある
- 耐久性が低い
など
金属(金銀パラジウム合金)※保険のブリッジ
奥歯などの力がかかる部位に向いているのが金属製のブリッジです。耐久性に優れていますが、金属が溶けだすことによる歯肉の着色が起こることもあります。金属であるため、金属アレルギーの方へは適用できません。
メリット
- 耐久性に優れる
- 保険適用による治療が可能
など
デメリット
- 金属の溶けだしによる歯肉の着色が起こることがある
- 金属アレルギーの方は使えない
- 口を開けた際に目立つ
など
Bridge種類ごとの特徴一覧
強度 | 見た目 | 安全性(金属アレルギー) | 治療費 | |
---|---|---|---|---|
オールセラミック | 〇 | ◎ | ◎ | △ |
ジルコニア | ◎ | 〇 | ◎ | △ |
メタルボンド | ◎ | 〇 | 〇※ | △ |
レジン | △ | 〇 | ◎ | ◎ |
金属 | ◎ | △ | × | ◎ |
※使用する素材により異なります