唾液検査(SMT)
唾液検査でわかること
身体の調子が人によって違うように、歯とお口のコンディションも人それぞれ。その「今」の状態を測定するため、当院ではライオンの唾液検査SMTを実施しています。 簡単な方法で「歯とお口の健康」に関する多くのことがわかる、優れた検査です。
わかる❶ 見た目だけではわからないことが測定できます。 歯や歯ぐきにすでに生じてしまった変化は、目で見て確認することが可能です。しかし、お口の健康状態は見た目だけではわかりません。あなたのお口が現在どのような「状態」にあるのか、それを測定できるのが唾液検査です。
わかる❷ あなたのお口の健康状態がわかります。 唾液の成分を調べることで「歯の健康」「歯ぐきの健康」「お口の清潔さ」の傾向がわかります。これらの情報を統合することで、あなたのお口の健康状態を知ることができます。
わかる❸ 一人一人に最適なセルフケアをご提案できます。 診察結果とともに、唾液検査の結果を活用することで、一人一人に適したセルフケアの提案ができます。毎日のケアをより効果的なものにしていきましょう。
SMTは3ステップの唾液検査です
SMTは3ステップの簡単操作で、測定時間はわずか5分。しかも一度の検査で6項目を測定できます。多項目と短時間で「お口の健康状態」を測定する、新しいツールの登場です。
SMTで測定できる6項目の唾液因子
SMTは試験紙を用いて、むし歯菌・酸性度・緩衝能・白血球・タンパク質・アンモニアの6項目を測定します。その検査結果は、既に確立された各種の分析法と相関を示すことを実証済みです。
歯の健康に関する項目
◎ むし歯菌
むし歯菌が多いと、歯の表面に歯垢(プラーク)が付着しやすく、歯の健康を損なうことが知られています。 SMTでは、う蝕原性菌数との関連性が認められているグラム陽性菌群によるレサズリンの還元能を検出しています。
◎ 酸性度
唾液の酸性度が高いと、口腔環境は酸性になり、エナメル質などの歯質が溶解(脱灰)しやすいことが知られています。 SMTでは、pH指示薬の呈色変化から水素イオン量を検出しています。
◎ 緩衝能
唾液には、むし歯菌や食物由来の酸を中和する機能(緩衝能)がありますが、その働きが弱いと、エナメル質などの歯質が溶解(脱灰)しやすいことが知られています。 SMTでは、一定量の酸存在下の複合pH指示薬の呈色変化から、酸に対する唾液の中和力を検出しています。
歯ぐきの健康に関する項目
◎ 白血球
歯と歯ぐきの間で細菌や異物が増加すると、生体の防御作用により唾液中の白血球が増加することが知られています。 SMTでは、尿検査に用いられている試験紙の技術を応用し、白血球エステラーゼ活性を検出しています。
◎ タンパク質
口腔内細菌や、歯と歯ぐきの間にあるバイオフィルム(プラーク)の影響により、唾液中のタンパク質が多くなることが知られています。 SMTでは、尿検査に用いられている試験紙の技術を応用し、色素結合法により総タンパク質量を測定しています。
口腔清潔度に関する項目
◎ アンモニア
口腔内の細菌総数が多いと、唾液中のアンモニアが多くなることが知られており、口臭等の原因になるといわれています。 SMTでは、血液検査で用いられている試験紙の技術を応用し、酵素サイクリング法によりアンモニアを検出しています。
お口の健康状態が一目でわかる結果シート
SMTの結果シートは、歯の健康・歯ぐきの健康・口腔清潔度に関する6項目の測定結果をチャートで表示。口腔内の状況が一目でわかるため、患者さんの理解もスムーズです。 結果シートの種類は全3タイプから選択可能。
口腔がんの唾液検査
唾液から細胞を採取し、診察をすることができます。
細胞診をして、口内炎がなかなか治らないなどの症状があり、目視ではわからない場合、歯間ブラシで細胞を採取して、異常があるかどう検査をすることができます。
日本歯科大学と連携して、検査をしています。